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タヌキも立ち寄る二子玉川公園

みなさんはタヌキをみたことはありますか?

里山に暮らすイメージですが、都心でも緑が残る公園や河川敷でも生活しています。

そんなタヌキは二子玉川公園にもいることが分かっています。

しかし野生動物なので直接見ることは難しく、出会えたらラッキーです。

ただタヌキ本体は見れずとも、タヌキの落とし物であれば公園で時々見ることがあります↓

その落とし物とは、うんちです。

「ためフン」と呼ばれ、タヌキは同じ場所にフンをする習性があります。

なので、画像には大量のフンが映っています。

(この「ためフン」は一般の方が入れない場所にございます。公園利用に影響がないため、そのままにしております。タヌキの公園利用のためにそっとしていただければ幸いです)

「ためフン」があることで、タヌキが公園を出入りしていることが分かります。

長年勤務しているスタッフもタヌキを見たことがないとのことで、今回特別に「ためフン」の前に自動撮影カメラを設置してみました。

(自動撮影カメラとは、カメラの前で動くものに反応して自動で撮影してくれるカメラのことです)

すると、、、

 

 

 

映っていました!タヌキです!

まだ人の出入りが少ない早朝に現れました。

夜には、うんちをしている姿も映っていました。

↓動画

 

二子玉川公園だけで生活するには、十分な環境がないと思われるので、多摩川や国分寺崖線を行き来しているのかもしれませんね。タヌキの生活をつなぐ公園は、きっと他の生き物にとっても大事な場所になっていることでしょう。

後日、タヌキのためフンをよく見ると、輪ゴムが混じっていました。

タヌキが食べ物と思ってゴミを飲み込んでしまうことが多々あります。ゴミ以外にも、人間の食べ物がタヌキなどの動物に害を及ぼすことがあります。二子玉川公園の生き物たちのためにも、ゴミは持ち帰り、動物を見かけてもエサを与えず、遠くから見守りましょう。

ここでは、公園サポーターグループの安全安心サポーターさんが公園内のゴミ拾い活動を行っています。結果的に、景観だけでなくタヌキなどの動物たちを守ることにもつながっていることでしょう。他にも、みどりグループさんによるいのちの森の管理や、ジュニアサポーターさんによるサンクチュアリの保全活動が、人と生き物にとって公園をより魅力的な場所にしていくと思います。

今後も皆さまと一緒にタヌキも安心して暮らせる環境を守っていければ思います。

(こば)

 

朝いちばんの日本庭園は爽やかです★

新年度がはじまり、花も生きものも元気な時期になりましたね。

スタッフの朝いちばんのお仕事は、園内を見回って「危なくないかな、ゴミは落ちていないかな」クリーンアップや開門作業をしていくことです。

帰真園は9時からの開園。ぐるりと見回っていると・・・

あれ?カルガモが2羽、池の真ん中に立っていました。

閉園している時間に、カルガモが過ごしてくれていたようです♪

開園後すぐの帰真園は来園される方も少なめで、ゆっくりお散歩や写真撮影、飲みものやおやつを手にひと休憩も楽しめます。

こちら、座ると体にぴったりフィットします。園内は座ることができる石もあちこちに。

モミジの仲間もそれぞれ、若葉の色合いのグラデーションが朝の陽に映えています。    

梅の実もふくらんできました★

すこし早めの朝の帰真園さんぽにいらっしゃいませんか?

ビジターセンターで「植物ガイド」やマップも配布しているので、さんぽの前にお立ち寄りくださいね。 (みほねえ)

春の彩りに包まれて

園内では、春の花々が少しずつ顔を見せ始めています。

帰真園では藤の花が咲き始めました。まだつぼみも多いですが、紫の花房が風に揺れて、とてもやさしい雰囲気です。「万人花筵(ばんにんはなむしろ)」のあたりで見られますよ。これから少しずつ満開へ向かう姿が楽しみです。

ツツジの仲間は日当たりのよい場所で元気に咲いていて、鮮やかな赤い花が緑に映えてとても華やか。

桜もまだまだ見どころたっぷり。ふんわりとした八重桜や、ほんのり緑がかった「御衣黄(ぎょいこう)」も咲いています。園内を歩きながら、いろいろな種類の桜を見つけてみてくださいね。

足元には、かわいらしいカエデの赤ちゃんたちも顔を出しています。小さな芽吹きからも、春のエネルギーを感じられます。

空にはツバメが飛んでいました。季節のうつろいを感じに、ぜひ二子玉川公園に遊びにいらしてくださいね。(タッキー)

オタマジャクシ

今、帰真園ではアズマヒキガエルのオタマジャクシが見られます。

3月5日にひも状の卵を確認し、3月26日にはオタマジャクシになっているのを確認しました。

本日、4月4日の様子はこんな感じです♪

元気よく動いています!

次のステップは後ろ脚が生えること。いつ頃見られるかな?

オタマジャクシを観察するときは次のルールを守って、人もカエルも気持ちよく利用できる庭園でいられるようご協力をお願いいたします。

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日本庭園「帰真園」は、ヒキガエルの棲み処でもありますが、庭園の景色や静かな時間を楽しんで

頂くための場所でもあります。

●柵の中には入らない

●生きものを捕まえて持ち帰らない

●飼っていたり、捕まえてきたりした生きものを逃がさない

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ヒキガエルの産卵の様子は、以下の記事をご覧ください!

【3/8 公園見どころ】注目!帰真園のカエルシーズンがやってきた!
https://www.ces-net.jp/futako-tamagawa-park/?p=29962

(ゆっきー)

春が来たよ!

暖かさを通り越して、初夏のような暑さですが、
公園内の植物は春満載です。

今日は、帰真園の春の花をちょこっとだけご紹介します。

 

 

 

 

 

 


コブシの花です。
玉川門(二子玉川駅方面)の入口から入って、右側を見ながら歩いていると見えてきます。
ハクモクレンの花を少し小さくしたような花で、うっすらとピンクの線が入っています。

 

 

 

 

 

 


アブラチャンです。
花のない時期は、目立たない植物ですが、今の時期は黄色い花が鮮やかです。
丸くフサフサした形がとても可愛らしい!

そして、これからの時期は何といってもサクラですね!
帰真園ではいくつかのサクラの仲間があります。

左はオオシマザクラ。
ソメイヨシノより白く、少し大きな花が特徴です。
葉の香りが強いことから桜餅に使われています。

右はシダレザクラ。
旧清水邸書院のそばにあり、ピンク色が鮮やかで、皆さんの目を楽しませてくれています。

この暖かさで次から次へと花が咲き進みそうですね。
ビジターセンターでは、帰真園の最新の見頃もご案内しています。
また、花のガイドも配布しています。
公園にいらした際は、ぜひお立ち寄りください。
                               (なべちゃん)

 

池とカエルと人と

ようやく暖かい日が安定してきましたね。

公園内の日本庭園には、今年もヒキガエルが卵を産みに来ています。
嬉しいことに、毎年様子を見に来てくださっている利用者さんもいらっしゃるようで、二子玉川公園では固定のファンがつくほどのメインイベントとなっています。

ヒキガエルの産卵の様子は、以下の記事をご覧ください!

【3/8 公園見どころ】注目!帰真園のカエルシーズンがやってきた!
https://www.ces-net.jp/futako-tamagawa-park/?p=29962

 

ヒキガエルの卵をひと目見に、池に近づいて卵を探す利用者さんもちらほら…

でも、ちょっと待って!日本庭園「帰真園」は、ヒキガエルの棲み処でもありますが、庭園の景色や静かな時間を楽しんで頂くための場所でもあります。

●柵の中には入らない

●生きものを捕まえて持ち帰らない

●飼っていたり、捕まえてきたりした生きものを逃がさない
 
以上のルールを守って、人もカエルも気持ちよく利用できる庭園でいられるようご協力をお願いいたします!

また、ヒキガエルの卵は現在、園路からは見つけづらい場所に産み付けられています。
オタマジャクシになると、池の岸辺からも見つけやすい位置に来てくれるようになりますよ!


その他、ヒキガエルについて気になる方は、お気軽にビジターセンターまでお問い合わせください♪
(まっつん)

注目!帰真園のカエルシーズンがやってきた!

今年もやってきました!
アズマヒキガエルの産卵シーズンです。
毎年やってくるこの時期、スタッフは毎朝観察・記録をつけています。

この1週間は特に変化の激しい期間となりました。

 

 

 

 

 

 

★3月2日
寒さが続き例年より遅かったですが
カエルが池に姿を現しました!
まずはオスが先行して現われ、メスを待ちます。

 

 

 

 

 

 

 

★3月4日
カップル誕生!
メスに後ろから抱きつくようオスがくっつきます。
大体メスの方が大きいです。

 

 

 

 

 

 

★3月5日
ひも状の卵を生んでいました。

★3月7日
ひも状の卵は、毎朝増え続けています。
また、池のあちこちでカエルが見られました。

メスは生み終わると池から出てどこかに行ってしまいますが、
オスはしばらく池に留まっています。
同じカエルか確認するため、目印となるお腹の写真を撮って記録しています。

 

 

 

 

 

 


「ちょっとお腹見せてね、ごめんね~」
(きゅっと縮こまったり、嫌そうにジタバタしたりカエルによっていろいろ)

 

 

 

 

 

 

ふれあい休憩室では「あずまひきがえる展」を行っており、

カエル観察ポイントなどを発信しています。
ぜひ帰真園の池とセットで見てみてください。

(かめちゃん)

 

帰真園には富士山がある?!

明日から3月ですね。

暦ももうすぐ「啓蟄(けいちつ)」に変わり、生きものが動き始める季節、スタッフも「いつヒキガエルが出てくるかな」「ウグイスが鳴き始めたよ」とワクワクソワソワしています。

梅も見ごろの季節、葉がたくさん茂る前の今がみやすい「富士山」たちをご紹介します♪

二子玉川公園の「ナチュモコガーデン」からは毎冬、お天気の良い日に本物の富士山に出会えますが、じつは公園内にも「富士山」があり、いつでも見られるんです。

じゃーん?!こちら正面の石が帰真園の「二子帰帆河岸」からみた富士山です。富士山の形に見えるでしょうか?

帰真園は多摩川の源流から二子玉川までをテーマとした庭園で、こちらは近くの多摩川をイメージして作られています。実際の富士山も、帰真園の外、本物の多摩川の向こうに位置しています。

続きまして・・・二子帰帆河岸から遠くに見えるのは「小富士」です。

こちらです。ちょっと小さいですが、帰真園の外にあって、サツキやドウダンツツジの花が咲き、雪をかぶった富士山になることも。

こちらも、よーーく目をこらすと

帰真園の外にある「富士見台」がちょっぴり見えています。帰真園内からはほんものの富士山は見ることができませんが、この先に富士山があるよ!という目印にもなっています。

木々の葉が茂る前の今は、帰真園からも見やすい富士山です。探してみてくださいね♪(みほねえ)

 

帰真園で命のスペクタクルに迫る!

まだまだ寒い2月…二子玉川公園にある日本庭園「帰真園」では”ある生きもの”達による命のスペクタクルがくり広げられます。毎年この時期が近づいてくると「今年はいつ頃か」ソワソワしだす公園スタッフもチラホラ…

その”ある生きもの”とは…もう皆さんもお気づきですね!

そう!ヒキガエルです。

公園で飼育中の個体。 通称”地蔵” 6歳

さてヒキガエルたちは何のために集まるのか?かれらがくり広げる「命のスペクタクル」とは?

それは繁殖のため、つまり新しい命を産み出すためです!

普段は公園内やお家の庭先など公園周辺で暮らしているヒキガエルたちが「繁殖」の時期になると集まってきます。場所によっては数百匹のカエルの雌雄が集まり、メスをめぐるオス同士の争奪戦「カエル合戦」が行われるようですが、二子玉川公園では今のところ多くても10数匹程度で「合戦」が行われているのは確認できていません。

 

ペアが決まるとメスの背中にオスが抱き着き交尾(抱接)が始まります。「合戦」の場合はこの間にも他のオスが集まり、1頭のメスに複数のオスが群がっていることも!

「抱接」する雄雌 下の大きな個体がメス 2023年

 

産卵の様子 2024年2月

例年は今頃になると繁殖のために集まってきた姿を確認していますが、今年はまだ現れません!

感覚ですが「雨上がりまたは小雨の降る、湿ってやや暖かく感じる日の夜」に集まってくるため、寒波の影響や雨量が影響しているのかもしれません…

(様々な条件が重なり集まってくると考えられ、まだしっかりと解明はされていません。)

カエルの発生状況は引き続き確認していきます。情報はビジターセンター1階ふれあい休憩室「アズマヒキガエル展」で随時公開していくので皆さま公園に遊びにいらした際はぜひ見にきてください!

最後になりますが…

もともとカエルの中でも乾燥に強い種類で、主に地上で暮らしているため公園やお家の庭先で暮らすことができますが、23区の住宅地で暮らししっかり繁殖を続けていることはすごいことだと思いませんか?(二子玉川公園ができる以前の繁殖地や公園の池に集まるようになった理由は不明です。)

利用者の皆さま!そんなカエルやオタマジャクシたちをぜひ温かく見守ってあげてください。

1頭のメスから数千匹産まれるオタマジャクシですが、成熟して子孫を増やせるようになるのはその中で数匹と言われています。

二子玉川公園のカエルたちを絶やさないためにも、むやみな「採集」はせず「観察」に留めて頂けると幸いです!

 

(やたっち)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3階ビジターセンターで展示中のウシガエルの紹介

今回は3階ビジターセンターで新たに始めた小さな展示を紹介します。

※カエルが苦手な方はご注意ください。

一見、普段と変わらない内装ですが、何やらめくれるところがありますね。

めくってみましょう。

 

 

 

…!?

出ました、巨大ガエルです!!

これは実際に帰真園で捕まえた「ウシガエル」という種類のカエルの剥製です。

生きていた頃は鼻先からおしりの先まで15.5㎝もありました。

(剝製となった今は縮んでしまい、もう少し小さいです)

 

ウシガエルは「ヴォオオーン、ヴォオオーン」と鳴き声が牛に似ていることから名付けられました。

最大18㎝ほどになり、国内でみられる最大のカエルになります。

 

ふれあい休憩室の6年目のアズマヒキガエルと比べるとこんなにも違います!

左:アズマヒキガエル(生体)、右:ウシガエル(剥製)

もともと日本にいたカエルではなく、原産地であるアメリカから1918年頃に食用として持ち込まれたのがきっかけで、今では全国各地でみられるようになりました。

口に入る大きさであれば、昆虫、アメリカザリガニ、他のカエル、魚類などほとんどの生き物を食べてしまいます。小さな哺乳類や小鳥を襲うこともあるそうです。

水辺に棲む多くの在来生物や他のカエルに大きな影響を与える存在として、2005年に特定外来生物に指定され、飼育や生きたままの運搬などが規制されました。

そんなウシガエルが帰真園でも定着してしまい、鳴き声が聞こえたり、姿が見られるようになりました。

2022年5月24日帰真園で撮影されたウシガエル

今回剥製にした個体は、2024年10月29日に帰真園の池で増えすぎた水草を除去する際に捕まえました。

捕獲されたウシガエルとその他外来種たち(アメリカザリガニ、ニホンアカガエル※国内外来種)

外来種を捕まえた場合、通常は殺処分して埋めていますが、今回捕らえたウシガエルはあまりにも立派!

埋めるには惜しい…けど特定外来生物だから生体展示はできない…

そうだ、剥製にしよう!

と思い立ち、剥製にして展示するに至りました。

剥製は、皮は本物ですが、中身は詰め物になります。

頭と胴体の部分は花の吸水スポンジで作りました。

脚の部分は綿を詰めて形にしました。

ちなみにお腹側はこんな感じです。

余談ですが、他のスタッフが「科が違うのに、お腹がアズマヒキガエルと似た模様なのが面白い」と言っており、たしかにと思いました。

剥製を作るにはいくつか手順があるので、もし気になる方がいらっしゃいましたら私「こば」にお声がけください。

地域の生き物の拠り所になっている帰真園ですが、本来いないはずのウシガエルも住み着いていることを展示やこの記事を通じて知って頂けたらと思います。

ビジターセンターに来館された際は是非その巨大さを確かめてみてください!

(こば)