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スロープで楽しむ 冬の公園さんぽ

木々の葉も落ちて、冬芽や野鳥たちの姿を楽しめる季節となりました。さて、公園を歩いてみよう!という朝、思いがけず軽く足をくじいてしまったことに気づいたスタッフ。

「どうしよう…でもここはユニバーサルデザインを大事に設計された公園!」と、今回はスロープを中心に歩いてみました。

ビジターセンター前からスタート。二子玉川駅からは、エレベーターやエスカレーターを使って来られます。公園の全景も楽しみつつ、朝日を浴びながら、ゆっくり歩いてナチュモコガーデンへ。よく晴れた朝で、雪をかぶった富士山に出会えました。

途中、メジロなどの野鳥たちを見つめながら、スロープを下って、帰真園へ向かいます。

帰真園(日本庭園)内も、園路が広めでスロープも整備されており、岩をさわったり、景色を眺めたり、のんびり過ごすことができます。この日は前日の強風で、マツボックリがたくさん落ちていました。ロウバイのつぼみもぷっくりふくらんで、「いつ咲くかな」と楽しみが増えました。

思いがけずゆっくり歩いた今回の公園さんぽ。スピードが変わると発見も増えると感じた朝でした。皆さんもあたたかい服装と準備をなさって、公園にいらしてくださいね。(みほねえ)

★公園内のユニバーサルデザイン情報はこちらにあります。

ユニバーサルデザイン情報

お魚いろいろ

こんにちは。早いもので、今年も残りわずかですね。

早速ですが、皆さんはビジターセンター1階のふれあい休憩室にいるお魚たちをご存知でしょうか。


ビジターセンターで展示している生きものはすべて、二子玉川公園や多摩川でみられるもの。
元気に泳ぐウグイやオイカワ、愛嬌たっぷりのニホンウナギ、大きくて目を引くクロダイなど、個性豊かなお魚が人気です。

 

しかし、展示されているのは彼らのような”目立つ”お魚ばかりではありません。
目立たないあまり、観察している子どもたちが「お魚いないね~」と残念がっている様子を見かけることも…。

でも実は、その水槽にもちゃんとお魚はいるんです。ただ、”お魚らしく”していないだけ、なんです。

今回は、そんな”らしくない”お魚をご紹介します。

 


隠れ上手なのか?『ナマズ』

今年の初夏に多摩川の調査で捕まえてきたお魚です。
いつも水槽の隅でじっと動かず、たまにヒゲを揺らしながらユラユラと泳いでいます。
そんなナマズですが、今朝はこんな姿勢で固まっていました。

 

 ん?どこにも見当たらないぞ…

 …あ!こんなところに挟まってる!

分かりますでしょうか。なんと、ろ過装置のパイプとガラス壁の間に挟まっていました。
これは決して事故で挟まってしまったのではなく、落ち着ける場所を探し回った結果、この位置に収まったのだと思われます。

 「・・・」

 お隣のウナギも不思議そうに見ている、のかも。


ナマズはこの後、自力でヌルリと抜け出てきました。

元気に泳ぎ回らなくても、目の前に寄ってこなくても、しっかり生きていますし、時には予想だにしない行動を取ることもあります。”目立つ”お魚とはまた違った魅力を持っていて、個人的には大好きなお魚です。

ナマズのような少し変わったお魚をじっくり観察してみるのもオススメですよ!

 

(まっつん)

 

冬支度。

段々と冷たい風が吹き、冬の訪れを感じる季節となりました。
道行く人も、コートを着たり、手袋をしたり、街中にはクリスマスツリーも飾られ、すっかり冬支度。
人間だけでなく、園内を歩いてみると植物たちも冬に向けて姿を変えていました。
赤々とした葉っぱが見事な、帰真園。
モミジなどの紅葉はひと段落していましたが、足元のニシキギや、ドウダンツツジなど、真っ赤な低木の紅葉が見事でした。
これらの木々は、これから冬に向けて葉を落とし、冬越ししながら来年の春を迎える準備をします。

みなさんも公園にいらっしゃる際は冬支度を忘れずに!
あたたかくして、楽しい冬をお越しくださいね。

(たぐっち)

 

 

自然のおとしもの

日向がぽかぽか暖かい日中は、絶好のお散歩タイムです。

今回は私が帰真園で見つけた、お気に入りの自然のおとしものをご紹介します!

まずはこちら!
旧清水邸書院の入口の前にある、サルスベリの落ち葉です。

 

全部赤かったり、赤と黄色が半分ずつだったり、葉によって色のつき方が異なります。

気に入った葉を光に透かしてみると・・・

ステンドグラスみたいでとってもキレイです!

続きまして、次のおとしものは・・・

紅葉で有名なイロハカエデのタネです。

イロハカエデのタネにはプロペラのような羽がついていて、くるくると回転しながら落ちます。
この落ち方がなかなか面白いので、是非やってみてほしいです!

皆さんのお気に入りも、見つけたら教えてくださいね。

(まーちゃん)

冬を迎える前に…

最近は朝と夜がだいぶ冷え込むようになりましたね。

皆様はいかがお過ごしでしょうか?

 

この時期にもなると草木の葉はすっかり色づき、虫も数を減らし、

河川では水鳥が多く見られるようになりますね。

 

そんな中でも冬を本格的に迎える前に活動をしている虫を見つけたので

ご紹介いたします。

 

【ヒナバッタ】というバッタで、実は今の時期でも暖かければ活動をしています。

実はオスが求愛時に鳴く種類で、日本のバッタの中では種類が限られる求愛方法になります。

※シュリシュリシュリ‥‥と翅(はね)と後脚をこすって鳴きます。

また、ヒナバッタはイネ科植物以外にもキク科植物なども食べることが出来るうえ、

共食いも行うという食の広さを持っています。

こんな適応能力を持っているからこそ、こんな時期まで活動ができるのかもしれません。

それでも成虫では冬を超えられないので、今の時期は暖かい日に活動して産卵を行っています。

 

公園でもまだ見られますので、もし公園に来られる日がありましたら耳を澄まして鳴き声を

探ってみてくださいね。運が良ければ赤い個体が見れるかもしれないですよ~

以上、冬でも虫を探し続ける たいしょー でした。

たいしょー

ふれあい休憩室の新しい仲間!

みなさん二子玉川公園のビジターセンター1階を利用されたことはありますか?

入口を入るとすぐに目につく水槽!

この水槽はビジタースタッフが多摩川で採集してきた水生生物を利用者の皆さんにご紹介するコーナーです。

そこに多摩川河口域の生物水槽を新設し、新しい仲間を加えました!

まずはこちら!

釣りをやる方にはお馴染みのクロダイです。「チヌ」と呼ぶ方が馴染み深い方もいらっしゃるかもしれませんね!

実は展示は1か月前から始まっていましたが警戒して水槽の端からまったく動かず、途中体調を崩したので隔離したり皆さんがなかなか観察することができない状態でした。

ようやく餌を食べ始め、少しずつ泳ぐ姿を見ることができるようになってきたので改めて紹介したいと思います。

クロダイというと釣りや漁業の対象としてはお馴染みですが、展示魚としてはマイナーなお魚です。ですが、あえてビジターセンターではそんなクロダイを展示し利用者の皆さんに魅力をお伝えしていきたいと考えています。

名前はその体色が由来ですが年齢や個体によって少しづつ違い、決して真っ黒ではありません。特に年齢が若いほど銀色味がつよくキラキラと輝いて見える個体が多いようです。

展示個体は大きさから判断すると1年半から2年くらいの若い個体と思われます。

「若い」と言いましたが、近年の調査で30歳の個体が見つかり、予想以上に長寿であることも判明しました。

背ビレ棘条(しじょう)をたてた様子 (背中にあるトゲのような部分)

銀色の棘条がかっこいい!

上の画像で口の中に細かい歯が並んでいるのが見えます!

この歯を使って甲殻類の体や貝殻など硬い物もバリバリと割って食べます。

餌を食べる様子もぜひみなさんに見て頂きたいですね。

最初にお話ししたようにようやく餌を食べるようになり、まだまだ水槽の環境に不慣れなこです。水槽に近づきすぎると端に隠れてしまうことが多いですが、徐々に本領を発揮してくれる⁈はずです。これからも温かく見守っていただければと思います!

やたっち

お気に入りを探して

10月23日にみどりグループのみなさんと、ナチュモコガーデンの植え替えを行いました。


ストック、カレンジュラ、ビオラなど、8種類のお花が見られます。
色もピンク、オレンジ、アカ・・・と、カラフルです。
(写真左側:ストック、右側:カレンジュラ)


私のおすすめは、キンギョソウです。
花の形が金魚の姿に似ていることから名前が付いた花です。
どの花が金魚らしく見えるかな~?と、探しながら楽しんでいます。

 


花の名前と写真がセットになった種名札もつけているので、
みなさんも自分なりのお気に入りの花を探してお散歩を楽しんでみませんか。


🌸お花は摘んだり踏んだりせずに、やさしく見守ってくださいね🌸

 

(あいあい)

住み心地はいかが?

 

ドングリの季節だなぁ、たくさん実っているかな?と、
木を見上げてびっくり・・・!

 

なんとドングリの葉っぱの表や裏に、まんまるの薄茶色い実のようなものがくっついているのです。
しかも、ものすごい大量に・・・。

クヌギの葉にたくさんのまるいものがついている

 

 

 

 

 

 

 

 

ひえ~!ちょっと不気味なくらいです。

一体これは何??? 

 

中身を知るために、1つ割らせてもらいました。

 

 

 

 

 

 

 


全体的には果肉に似た感じで、よーく見ると真ん中には小さな空洞があり、
何か幼虫のような子が1匹います。


丸い木の実のようなものの正体は、「虫こぶ」。
虫が葉っぱなどに卵を産むと、木が反応してこぶのようになります。
虫の卵そのものとはちょっと違い、虫のお家のようなものです。

この「虫こぶ」はクヌギハケタマバチという、数ミリ程度のハチの虫こぶでした!


寒い冬の間も守られながら、こぶの栄養を取って中で暮らすなんて・・・!

都会の不動産屋さんもびっくりな、二子玉川のワンルームマンションです。

 

今年は特に、園内ほとんどのクヌギで見られます。
ぜひこの不思議な物件を見にいらしてはいかがでしょう?
(でこぽん)

セイタカアワダチソウ(背高泡立草)

 すっかり日本の秋の風物詩となったセイタカアワダチソウ。
この時期になると空き地や河川敷などあちこちで黄色い花が見られます。
二子玉川公園でもサンクチュアリで群落になっている様子を見ることが出来ます。

北アメリカ原産の外来種で明治時代に鑑賞用に持ち込まれたものが戦後になって野生化し、全国に広がったそうです。

花粉症の原因と言われていたこともありますが、実際は関係ありませんでした。スギやブタクサ、カモガヤといった花粉症の原因になる植物は風で花粉が運ばれる風媒花(ふうばいか)であり、セイタカアワダチソウは虫が花粉を運ぶ虫媒花(ちゅうばいか)なのです。

繁殖力が強く、爆発的に全国に広がった為、元々日本に生育していた植物への影響も懸念され、環境省が選定した生態系被害防止外来種リストにも載っています。

しかし、花瓶に生けてみると、さすが鑑賞用だったこともあり、中々、風情のある姿となりました。


また、蜜や花粉が大量にでるため、昆虫にとっては貴重な資源となり、ハチ、アブ、ハエ、チョウなど様々な種類が集まります。


染物に使うと鮮やかなレモンイエロー染まるそうです。

綺麗だからと持ってこられ、花粉症の原因と疑われ、増えすぎる外来種と嫌われ……人間に振り回される気の毒な植物と思いきや、違う一面も持っています。

身近な外来種、改めて調べたり観察してみたりすると、歴史や意外な特徴が見えてきますね。

(ゆっきー)