先日実施した「冬の虫観察とみのむしクラフトづくり」の報告でもご紹介しましたが、
園内で冬を越す「みのむし」についてあらためてお話したいと思います。
「みのむし」はミノガ(ミノガ科)というガの仲間の幼虫です。
樹木の害虫としても有名ですが、日本人にとって昔からなじみ深く俳句の秋の季語にもなっています。
そんなミノムシがじつは海外から入ってきたヤドリバエという寄生バエが原因で、日本の各地で絶滅の危機に陥っています。
今ではほとんど見られなくなった地域もあるようです。
今や貴重となりつつあるミノムシを公園では見ることができます。
幼虫は「みの」の中で来年の春まで過ごし蛹になります。その後オスは羽化して飛び立ちますが、メスは一生をミノの中で過ごすという不思議な生態をしています。「みの」に使われる素材や大きさ・形は様々で、その違いで種類を判別することができます。
冬の公園で不思議な魅力を持つミノムシ探しを楽しんでみてはいかがでしょう。
(やたっち)