夏に向けてトウモロコシの花が咲いています

梅雨が明けきらないうちに、中目黒公園の植物たちはもう夏の準備を始めています。


花とみどりの学習館の前にある花壇には
ミニヒマワリとトウモロコシが仲良く花を咲かせています。


トウモロコシの花がどこにあるかわかりますか…?
トウモロコシの花は、いわゆる「花」の形とは少し様子が違います。
1本の植物の中で、オスの花とメスの花が離れたところにできます。(雌雄異花)

下の方には、ふさふさとひげのようなメスの花を蓄えています。(写真左)
普段私たちが食べるコーンは、このふさふさした毛の一本一本がトウモロコシの粒一つ一つとつながって、メスの花の根元にできます。
茎の先端にススキの穂のように開いているのがオスの花です。(写真右)

花が別々の場所に出来るのには、ちゃんと理由があります。
トウモロコシは“自家受粉”(自分の雄しべと雌しべで受粉をすること)ができません。
そのため、別々のところに花を咲かせ、近くにいる仲間同士で受粉できるように工夫していたのですね。
トウモロコシを育てる時は1本ずつ別々の場所に植えるよりも、トウモロコシ畑としてたくさん植えたほうが受粉しやすく、実りが良くなります。

ちなみに、トウモロコシは風で花粉を運ぶ“風媒花”です。
雄しべの花粉が下にいる雌しべに落ちるように花の場所にも工夫がいっぱいのトウモロコシでした。

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