Archive for 10月, 2017

秋のスイーツ・・・?

雨が続き、気温も下がり、ぐっと秋らしくなってきました。
こんな日の公園はとても静かで、鳥の鳴き声がよく聞こえます。
こんな雨の日だからこその、公園の楽しみ方をご紹介します!

夏に子どもたちで賑わった「じゃぶじゃぶ池」の今は
水が流れる代わりに落ち葉がたくさん落ちています。
 

近くに行ってみると、甘い綿菓子のような香りが漂っています。
香りの原因は何でしょう。
 
ハート形でかわいらしい「カツラ」の葉っぱです。

カツラの葉っぱは黄色くなるとほのかに香り始める特徴があるのですが
落葉した雨の日、または雨上がりの日には特に香りが強くなります。
カツラの葉っぱの上を踏み歩いてみると、とてもよく香るので
なんだかお腹が空いてきてしまいました。
 

雨ばかり続いて、公園に行っても遊ぶことはできないし・・・
なんて考えている方は、雨のこの時期ならではの
スイーツな香りを味わいにぜひ遊びに来てください!

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ひっつき、くっつき、どこまでも…

外の作業から戻ってきたスタッフの足元を見ると「ひっつきむし」がたくさんついていました。人や動物にくっついて、自分の子孫を遠くまで運んでもらおうとする植物の種や果実を「ひっつきむし」と呼んだりします。
小さいころ、草むらで走り回って遊んで家に帰ると、「ひっつきむし」がたくさん服にくっついていた…という思い出のある方もいるのではないでしょうか?

今回は、やっかいだけれど興味深い中目黒公園の「ひっつきむし」をご紹介します。

スタッフの足にくっついてきた「ひっつきむし」は「アレチヌスビトハギ」でした。

漢字にすると、荒れ地の盗人の萩…?すごい名前だなと思いますが、今の時期ハギに似たかわいらしい花を咲かせます。
種を間近で見てみると、種の表面にザラザラとした毛が生えていて、マジックテープのようになって服に密着していたことが分かります。


黄色い小さな花をたくさん咲かせているのは、「コセンダングサ」
種がついている様は、線香花火のようでかわいらしく思えますが、種の先端にトゲがあり、これが靴下や服に刺さります。


ひっつきむしの代表格「オオオナモミ」、このトゲには特に鋭い返しがついていて、セーターなどにくっつくと、ローラー式に絡まってこれまた引き離すのに一苦労。今はまだ青いのですが、茶色くなるとトゲが固くなり、触るととても痛いです。この「オオオナモミ」は北アメリカ原産で、「オオオナモミ」より昔から日本にいた「オナモミ」は現在、絶滅危惧種Ⅱ類に指定されています。


植物の知恵を知ると、公園をはじめいろんな場所でこれらの植物が増えているのも頷ける気がします。

服などについた、「ひっつきむし」を取るのは面倒だなと思うかもしれませんが、自分では動くことの出来ない植物が、「ひっつき、くっつき、どこまでも」旅をしようとする知恵を観察してみると新しい発見があるかもしれませんよ。
この秋、足元の「ひっつきむし」にもご注目(ご注意!)下さい。

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