Archive for 自然情報

可憐なピンクの花々

9月に入り、園内で見られる草木からも少しずつ秋を感じるようになってきました。

公園の入り口からスロープを上がってくる途中には、
ピンク色の小さな花が枝垂れた枝にたくさん咲いているのが見られます。

これはハギというマメ科の植物で、目黒区の花にもなっています。

また、その周りにはつる性の植物が地を張ったり、ハギに絡みついたりしています。
これはクズという植物で、ハギと同じマメ科なので花のかたちが似ています。

ハギもクズも秋の七草です。中秋の名月までには咲き終わってしまいそうですが、
ススキなどとともに秋を象徴する植物です。

ちなみに、園内の原っぱにもハギに似た植物がたくさん花を咲かせています。
これはアレチヌスビトハギという植物で、やはりマメ科ですがハギではありません。
荒れ地や道端にも生え、種ができると動物や私たちの服にくっつきます。
そうやって種を遠くまで運ぼうとしているのですね。

 

服につくとなかなか取れませんので、
こんなふうにならないように気をつけてくださいね。

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お米の花が咲きました!

みなさんはお米(稲)の花を見たことがありますか?

中目黒公園では、小学校低学年のお子さん対象の「楽田クラブ」
というお米を育てる連続イベントを実施しており、
先日同じ質問をクラブのみなさんにして、想像で描いていただきました。

 

花と言うと、花びらがあるイメージの方が多いようでした。
では実際にお米の花をご紹介しましょう。こちらです。

どれが花か分かりますか?もう少し近くに寄ってみますね。

 

お分かりになったでしょうか?
小さな緑色の米粒のようなものが開いているのが開花の状態です。

お米の花が咲くのは天気の良い午前中です。
緑色の殻(もみ殻)が開いて雄しべが伸び、
その花粉が飛び散って、同じ花の雌しべに付きます。
その時間はおおよそ1時間。あっという間の開花です。

稲穂は小さな花の集まりで、一番先から咲き始めます。
1つの穂に約100個ぐらいの花が付いていて、全部咲き終わるのに
1週間ほどかかりますので、もうしばらく開花が見られそうです。

原っぱの一角に小さな田んぼがあります。
秋の実りまで暖かく見守っていただけたらと思います。

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夏がやってきましたね

長い梅雨も明け、中目黒公園ではじゃぶじゃぶ池で水遊びをしたり、虫捕りをする親子の姿、芝生でこんがりと身体を灼く人の姿も目立つようになりました。

ボランティアの皆さんが大事に育てている花壇のお花も、暑さに負けず鮮やかな花を咲かせてくれています。

ヒマワリ


キバナコスモス


モミジアオイ

まだまだ暑い日が続くかと思いますので、熱中症などに気を付けて遊びにいらして下さいね。

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ジャコウアゲハのお気に入り

注目の視線を上手にすり抜けて園内を優雅に舞うのは、
ジャコウアゲハです。
昆虫採集に来園された親子にとても人気です。


こちらは、園内に咲くウマノスズクサの花です。
小さくて地味な花ですがラッパのような形が特徴的です。


メスのジャコウアゲハは、
よくこのウマノスズクサの近くを飛んでいて、
葉っぱに向かってモゾモゾと何かしている
ことがあります。

そして、良く見ると
鳥の糞かな?と思うようなものが
ウマノスズクサの葉にたくさんついています。

良く見ると虫?のようです。
こちらは、ジャコウアゲハの幼虫です。
ジャコウアゲハの幼虫は
このウマノスズクサの葉だけを食べます。
中目黒公園には、ウマノスズクサがあるので
ジャコウアゲハのメスは幼虫が、
この草を食べられるように卵を産もうと
探し求めて飛んでいたのですね。

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夏のドングリ

今ドングリは、グリーン色でふくらみ始めています。
中目黒公園には5種類のドングリの木があります。
夏のドングリをご覧ください。

コナラのドングリ

クヌギのドングリ


 
マテバシイのドングリ

スダジイのドングリ

公園のシラカシの木は、背がとっても高いです。
ドングリが見えるでしょうか?

ドングリ探しをしていたら枝にセミの抜け殻みつけました。
園内にセミの鳴き声が響きはじめています。
そして他にもいろいろな木にグリーン色の実がなっています。
秋に色づく前の木の実を見てみて下さい。

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クチナシ

公園の入り口では、クチナシの花がたくさん咲いて出迎えてくれています。
マスク越しでもふんわりとクチナシの花の甘い香りを楽しむことができますよ。

ところで、園内でこんな虫を見たことはないでしょうか…?

ハチ!?と思われてびっくりされる方もいるかと思いますが、“オオスカシバ”という蛾の仲間です。羽を素早く振るわせて飛んで、花の蜜を吸ったりしています。

オオスカシバの幼虫はクチナシの葉を食べて成長するので…

クチナシの葉をみてみると、ところどころ食べられた跡を見かけることも。
中には食べつくされて葉がほとんどないものもあります。

虫にも人にも人気のクチナシ、お散歩で探してみて下さいね。

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ジャカランダの花が咲きました

この記事は2020年6月4日に投稿しました。今年の情報は「最近の投稿」よりご確認ください。

毎年6月ごろに紫のきれいな花を咲かせ、
中目黒公園の名物になっているジャカランダの木。
多くの方に期待されていたにも関わらず、
昨年は残念ながら花をつけず、「どうしたの?」「花は咲かないの?」
と質問を受けておりました。
今年は多くの方に見守られつつたくさんのつぼみがつき、いよいよ開花です!!

ジャカランダと聞くと家具や楽器の素材として使われているものを
思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、
それはマメ科ツルサイカチ属の「ジャカランダ(ハカランダ)」
別名「ブラジリアン・ローズウッド」で、
中目黒公園にあるジャカランダとは別種の植物です。
中目黒公園にあるのは、世界三大花木のひとつとされる、
ノウゼンカズラ科ジャカランダ属の「ジャカランダ」です。
ギター好きのみなさん、がっかりさせてごめんなさい。

ともあれ、青空に映える、素敵な花です。
まだ蕾も多いので、これから見ごろになります。
お散歩の時、上を向いて歩いてみてくださいね。

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中目黒と駒場野、二つの公園の花と虫

身近な自然を守り、いきものたちと共に暮らせるまちを未来に伝えていくため、
目黒区ではいろいろな取り組みをしています。

区内では、樹木が大きくなりすぎたり、その分、樹木の数が減少するなど、
年を追うごとに自然環境が変化しています。
こうした中でも、緑のある身近な場所には、さまざまないきものが暮らします。

環境の違う2つの公園「中目黒公園」と「駒場野公園」では、
動物と植物の複雑な関係性を観察することができます。

「中目黒公園 花とみどりの学習館」と「駒場野公園 自然観察舎」では、
季節ごとに昆虫をテーマにした展示を行っています。
現在は残念ながら両施設が閉館中のため、今回はブログで紹介いたします。

花の種類が多く開けた場所にある中目黒公園と、
都会で珍しく多くの樹木が生える森のような環境の駒場野公園では、
観察できるいきものが違います。

公園に来ることが出来るようになったら、ぜひ確かめてきてくださいね。



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中目黒公園の仲間 ぬりえ【マメ科の植物】

公園で今時期に見られるマメ科の植物で
ぬりえを作ってみました。

それぞれの植物の色をぬりながら、「お花のつきかたは違うけど形はみんな似てるんだ!」など、色んな発見をしてみてください。
実物を見て色を塗るとよい観察になりますし、図鑑を見てみるのもおすすめです。

こちら↓よりダウンロードをしてお楽しみ下さい
中目黒公園の仲間ぬりえ【マメ科の植物】

こんなふうに、塗ってみました。

 


みなさんは、どんなふうに出来るでしょうか。

花とみどりの学習館はただ今閉館中ですが、開館したら、出来たぬりえをぜひ見せに来てくださいね。

○すごいぞマメ科の植物まめ知識○
マメ科の植物の根には「根粒」という瘤のような器官があります。
その中には、「根粒菌」という微生物が住んでいます。
植物の生長に欠かせない栄養の窒素を、空気中から集めて吸収し、
植物に栄養として供給してくれます。
マメ科の植物は、栄養のないやせた土地でも育つことができ、また外の植物も生長できるように土を肥沃にしてくれるのです。
すごいと思いませんか?

「カラスノエンドウ」や「アカツメクサ」は、公園や道ばた、河川敷
いろいろなところで他の野草と共存しているのが見られます。

「レンゲ」は、昔からお米作りに利用されてきました。
お米を収穫し終わった田んぼにレンゲの種を播き、レンゲが育つことにより土を肥沃にしました。

お野菜として、私たちも食べる「エンドウマメ」「枝豆」「大豆」も畑で育てると他に育てる野菜のためにも良い効果があります。
中目黒公園では、化学肥料を使用しないのでこれらマメ科の植物の力を借りています。

みなさんも、マメ科植物を育ててみませんか。

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おうちで種まきをしてみませんか?

爽やかな季節がやって来ました。
いつもなら、多くの方に中目黒公園を
楽しんでいただける時期ですが、
今はステイホームということで、
ご自宅でゆっくりされている方が多いと思います。
毎日の生活の中に、何かグリーンを取り入れたいなと
考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな、おうちにいる今だからこそ楽しめる園芸として
今回はリーフレタスの種まきをご紹介します。

サラダには欠かせない、レタス。
自分で育てるのは難しいのではと思う方も、
リーフレタスなら小さなプランターでも簡単に育てられます。

こちらの小さな粒がレタスの種です。

この種を土の上に種が重ならないようにパラパラと播くだけです。

レタスの種は「好光性」と言って光(太陽)を感じないと発芽できません。
深く埋める必要はありませんが、日差しが強くなるこの時期は
乾燥しやすいので、種の厚み分程度の土をかぶせてあげると安心です。

レタスの発芽温度は20度~25度と言われています。
春先に播く時は、ポットに播き、日当たりの良い屋内に置くと発芽しますが、
5月以降ならは、屋外でもよく育ちます。
しかし、暖かければ良いというものでもなく、
温度が高すぎると発芽しません。過酷な環境下では
生長できないことを知っているのでしょう。
植物の生きのびる知恵すごいですよね。

種を播いたら、水をあげるのを忘れずにお願いします。
水分がないと育ちません。

発芽すると、根を出して自分で潜っていく姿がみられてかわいいです。
時間があるとき、よーく観察してみてくださいね。
4日ほどで、発芽しました。

 

こちらは、4月のはじめに播いたものです。

育つと窓辺やベランダにも彩りを添え、目にも楽しいですね。
ベビーリーフとして、サラダに加えてお楽しみください。

自分で育てたレタスが入ったサラダは、
いつもより格段においしいですよ!

追加情報として・・・
どんな土が必要なの?と言う質問を良くいただきます。

実は発芽には特に栄養がある土が必要ないのです。
それは、種の中には発芽に必要な栄養と2週間ぐらい生き延びられる
栄養が入っているからです。
自分の子孫が生き延びられるように、ゴマ粒ほどの
こんなに小さな種の中にもしっかりお弁当を持たせてあげいるのです。

しかし、その後大きく育つためには栄養も必要です。
プランターで育てる方は、市販の「草花用培養土」で十分育ちます。
庭に直接の場合は、水はけが良く、水持ちがいい肥えた土を好みます。
極端に酸性度が強い土でなければ大体育ちます。

皆さんのチャレンジ報告、学習館が開館したときに、
ぜひ伺えたら嬉しいです。

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