Archive for 自然情報

セミたちの工夫

園内には、たくさんのセミたちの声がするのですが、
なかなか姿を見つけるのが難しいと思っている人も多いと思います。

それもそのはず、セミたちも姿をみられないように「擬態」しています。
(“擬態”とは、自分の体を他の生物や周囲の模様に似せることで、
敵から身を守ることです)

どのように擬態しているか、アブラゼミとミンミンゼミでみてみましょう。


アブラゼミ


ミンミンゼミ

まずは羽の色です。
アブラゼミの羽は茶色のまだら模様で木の幹に擬態し、
ミンミンゼミなどの透明な羽は背景の色を透かすので全く目立ちません。
実はアブラゼミのように色の付いた羽というのは世界的に見て珍しいタイプで、
基本的にはどんな場所でも目立たない透明色の羽を持つセミが多いのです。

次に体色です。
アブラゼミは黒色で、木の幹に溶けこみ見つけづらいです。
ミンミンゼミは少し派手な色合いをしていて、一見目立ちそうですが、
写真のように遠くに見える木の葉の陰や苔むした樹皮などに
擬態しているのかもしれません。

また、暑い地域では熱の吸収を抑えるため黒地が少なく緑が多い個体
(ミカドミンミンと呼ばれます)が生まれ、涼しい地域では
黒地が多い個体が生まれるなど、機能面の個体差もあるそうです。

小さな虫たちもいろいろ工夫を凝らして、生きているのですね。
よく見るととてもきれいな昆虫なので、ぜひ探してみてください!

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「公園作業とブドウ収穫のお手伝い Part2」

夏の暑い日差しの中、中目黒公園のブドウが実りました!

とてもおいしそうに実ったので、来園者の方々にも味わっていただくために
「公園作業とブドウ収穫のお手伝い」のイベントを8月5日に実施しました。

中目黒公園はたくさんのボランティアさんの活動によって成り立っています。
今回はたくさんの方にご参加いただき、まずは畑周辺の除草を手伝っていただきました。

小さいお子さんも頑張って草取りをしてくれました。
人数が多いと、少しの時間でもあっという間に作業が進みます。

そのあとは、バックヤードに移動してブドウの収穫作業です。
今回収穫のお手伝いをしていただくのは「早生キャンベル」という種類のブドウです。

紫色の粒が大きいブドウです。

収穫をした後は、みんなで洗って各テーブルに分かれて試食を楽しみました。
とても好評で、おかわりする参加者が何人もいらっしゃいました。

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ブドウの収獲は、
「公園作業とブドウ収獲のお手伝い」内で実施します。
スタッフと一緒に簡単な公園管理作業をお手伝いをいただたた後、
ブドウを収獲し、みんなで味見をする予定です。
どなたでもご参加いただけます。
(小学生以下のお子さんは保護者の方と一緒にご参加下さい。)

第2回目は、8月20日(日)に行います。
事前申込みは不要です。
午前10時までに花とみどりの学習館にお越しください。

日時:8月20日(日)10~11時
集合場所:花とみどりの学習館
種類:デラウェア(予定)
持ち物:軍手、作業できる服装(長そで長ズボンをおすすめします)、
帽子、水筒 ※虫除け対策をしてお越しください。

次回収獲する予定のデラウェア。

一緒に汗を流し、おいしいブドウを味わってみませんか?

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「公園作業とブドウ収獲のお手伝い」

むしむしと暑い日が続いていますが、
中目黒公園ではボランティア活動が盛んに行なわれています。

私たち学習館スタッフが、ボランテイアの方と一緒に
手入れしているもののひとつに、ブドウがあります。

園内では5種類のブドウを育てており、
冬の「剪定(せんてい)」や春から夏にかけて「芽かき」、
実を大きくするための「摘果(てきか)」、
鳥や虫に食べられないようにするための「袋かけ」など、
年間を通して様々な管理作業を行います。

今の時期は、「芽かき」や「袋かけ」の作業を行なっています。


作業の様子です。

みんなで育てたブドウは、もうすぐ収獲の時期を迎えます。

ブドウの収獲は、
「公園作業とブドウ収獲のお手伝い」内で実施します。
スタッフと一緒に簡単な公園管理作業をお手伝いをいただいた後、
ブドウを収獲し、みんなで味見をする予定です。
どなたでもご参加いただけます。
(小学生以下のお子さんは保護者の方と一緒にご参加下さい。)

今年の第1回目は、8月5日(土)に行います。
事前申込みは不要です。
午前10時までに花とみどりの学習館にお越しください。

日時:8月5日(土)10~11時
集合場所:花とみどりの学習館
種類:早生キャンベル
持ち物:軍手、作業できる服装(長そで長ズボンをおすすめします)、
    帽子、水筒 ※虫除け対策をしてお越しください。

今回収獲する予定の早生キャンベル。


少しずつ色づいてきています。

一緒に作業で汗を流し、おいしいブドウを味わってみませんか?

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夏に向けてトウモロコシの花が咲いています

梅雨が明けきらないうちに、中目黒公園の植物たちはもう夏の準備を始めています。


花とみどりの学習館の前にある花壇には
ミニヒマワリとトウモロコシが仲良く花を咲かせています。


トウモロコシの花がどこにあるかわかりますか…?
トウモロコシの花は、いわゆる「花」の形とは少し様子が違います。
1本の植物の中で、オスの花とメスの花が離れたところにできます。(雌雄異花)

下の方には、ふさふさとひげのようなメスの花を蓄えています。(写真左)
普段私たちが食べるコーンは、このふさふさした毛の一本一本がトウモロコシの粒一つ一つとつながって、メスの花の根元にできます。
茎の先端にススキの穂のように開いているのがオスの花です。(写真右)

花が別々の場所に出来るのには、ちゃんと理由があります。
トウモロコシは“自家受粉”(自分の雄しべと雌しべで受粉をすること)ができません。
そのため、別々のところに花を咲かせ、近くにいる仲間同士で受粉できるように工夫していたのですね。
トウモロコシを育てる時は1本ずつ別々の場所に植えるよりも、トウモロコシ畑としてたくさん植えたほうが受粉しやすく、実りが良くなります。

ちなみに、トウモロコシは風で花粉を運ぶ“風媒花”です。
雄しべの花粉が下にいる雌しべに落ちるように花の場所にも工夫がいっぱいのトウモロコシでした。

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コガネグモ見つけました!!

学習館スタッフが建物の外に「見慣れないクモがいる」と
写真を撮りました。

なんと『コガネグモ』です。立派な大人のメスです。

目黒区では駒場野公園で記録がありますが、
中目黒公園では初記録です。
このクモは日本国内でも南に生息するクモで、
東京23区では絶滅危惧Ⅱ類とされています。

絶滅危惧種のクモが見つかったのは興味深いことですが、
南国に生息するクモが見つかるというのは、
公園を取り巻く環境が変わってきていることの証かもしれません。

【参考情報】
目黒区いきもの気象台観察ノート:
https://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/shizen/ikimono/johokyoku/kansatsunote.files/13_i_map.pdf

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梅雨を彩るアジサイの花いろいろ

梅雨の時期に咲く花といえば、アジサイ。
中目黒公園では、数種類のアジサイが楽しめます。
今回はその中でも、外国原産のちょっと変わったアジサイの仲間を紹介します。
                     カシワバアジサイ
一重咲きの‘スノークイーン’ と八重咲きの‘スノーフレーク’があります。
その名前のとおり「柏」のような形の葉に、円錐形の花をつけるのが特徴です。
秋には葉の紅葉も楽しめます。

                     アメリカノリノキ‘アナベル’
純白で大きな手まり状の花が特徴です。つぼみの頃は緑色の萼(がく)が、
咲くにつれて白に変わります。

 

 

 

 

 

おなじみのアジサイもあります。

園内で探してみてくださいね。

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どんなチョウになるかな?

園内をまわっていると、葉っぱが何かに食べられたようなあとがありました。
よーく目をこらしてみると、むしゃむしゃとお食事中の虫を発見しました。
植物を食べられてしまうと困ってしまうこともありますが、
小さな生きものたちを観察してみるのもオススメです。

今日は、アゲハチョウの幼虫をご紹介します。

ミカンの葉の上でひと休みしているのはクロアゲハの幼虫。
この後、段階を経て緑色の幼虫に変身しますが、小さい頃はこんな姿です。
なんだか、よく見ると鳥のフンに似ていませんか・・・?
フンに似せて鳥から食べられないように身をかくしているのかもしれません。

むしゃりむしゃりとフェンネルの葉を食べているのは、キアゲハの幼虫。

キアゲハの幼虫は、セリ科(ニンジンやセロリなどもこの仲間)の葉を食べます。
身をかくすために体の色を葉の色に似せたりする幼虫が多い中、
派手な色ですぐに見つけることができます。
食べるな危険!とアピールしているみたいですね。

ウマノスズクサの葉を食べているのは、ジャコウアゲハの幼虫。
つんつんと触ると臭角(オレンジ色の触角のようなもの)を出して
独特のにおいを出して威嚇してきますが、これもアゲハチョウの仲間の特徴です。

ちょうど今、蛹(さなぎ)になり始めています。

どんな大人のチョウになるでしょうか・・・?
そっと見守ることにしましょう。

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ジャカランダ咲き始めました。

この記事は2017年6月7日に投稿しました。今年の情報は「最近の投稿」よりご確認ください。

中目黒公園には、中南米原産のジャカランダという木があり、
毎年6月に花の見頃を迎えます。

梅雨空に映える紫色の花はとても美しく、毎年楽しみにされている
来園者の方も多くいらっしゃします。

今年も6月1日から徐々に花が咲き始め、落花しながらもまた次の花が順々
に咲いています。昨年の満開は6月18日頃でした。

ぜひ見に来てください。

  

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園内が香ります。

5月に入り、園内のハーブが
次々と花を咲かせて、公園にさわやかな香りを漂わせています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学習館では、5月4日に「香りの花束づくり」を実施しました。

良いお天気に恵まれ、ガーデンウォークを楽しみながら、ヤグルマギクや
ミント、カモミール、クリムソンクローバーなど色とりどりの花を摘みました。

花束づくりは「難しいけど面白い」「花を摘むところまで体験できるのは、
なかなかなくて嬉しい」などの声が挙がりました。

 

 

 

 

 

 

講義では、花束の歴史の話や花言葉、花束のづくりのコツを説明し、参加者
の皆さんは熱心に聞かれていました。

素敵な花束が出来た後は、花束づくりで使ったハーブを利用して、
ハーブバター・ハーブチーズの実演調理やハーブティの試飲も実施しました。

どれも好評で、「初めて食べたけど、美味しかったので家でも作ってみる」
とおっしゃっていただけました。

香りがいっぱいのゴールデンウィークを楽しんでいただけたようです。

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麦のネット張り

下の写真は六条大麦(ロクジョウオオムギ)の穂を上から見た様子。その名のとおり、上から見てみると6列に並んでいます。麦茶にするのはこのムギ。
夏といったら外で活動した後に飲む麦茶がしみわたっておいしいですよね。

 

 

 

 

 

 

 

4月の作業日では、収穫前の六条大麦(ロクジョウオオムギ)と小麦(コムギ)のネット張りを行いました。ネット張りを行わないと大切に育てたムギを鳥たちに食べつくされてしまうので、毎年この時期に行っている作業です。

まずは、ネット張りの下準備、除草作業。カラスムギ(ロクジョウオオムギやコムギに似ていて見分けが難しい!)などの雑草を除草していきます。

 

 

 

 

 

 

 

除草が終わったら、ムギがこの後どれくらい生長するかも考えて、少し高めに…生垣や枝を使って、息を合わせて、ピンッとネットを張っていきます。


 

 

 

 

 

                                                                                                                              一部ネットが張られていない場所がありますが、こちらはネットが足りなかったので、待ちわびていたであろう鳥たちにも少しだけおすそ分け…

 

 

 

 

 

 

 

 

収穫するのは、初夏の頃です。

この時期を麦が実ることから麦秋(ばくしゅう)と呼びます。

作業後やハーブティーサービスで収穫したムギの麦茶を味わいたいですね。

※作業日は、毎月0の付く日10日、20日、30日 10時~12時に活動をしています。(左記の日が月曜日の日は無し)
どなたでもご参加いただけますので、ぜひお気軽にご参加下さい。

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