氷の花!シモバシラ
「シモバシラ」といえば、地面で見られる霜柱が思い浮かびますが・・・・・・。
高尾山では、このようなシモバシラも見ることができます。
植物の茎から氷が発生しているのがお分かりでしょうか?その様子は、まるで「氷の花」。
高尾山では「シモバシラ」という植物によく見られます。
「シモバシラ」にできた「霜柱」といったところでしょうか。
シモバシラとはどんな植物?
シモバシラはシソ科の植物で、高さ40~70cm程度の多年草です。
8月下旬から10月上旬に白い穂状の花を咲かせます。
冬には地上部は枯れてしまいます。
関東地方以西~九州に分布します。
氷の花はいつ、どのあたりで見られるの?
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- 時期
例年12月の中旬頃から2月まで見ることはできます。
ただ、何度も氷結を繰り返すと茎が裂けてボロボロになり、小さいものしかできなくなります。
大きいものを見たいなら、1月上旬までくらいがいいかも。
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- 時間
場所によっては、一日中見られる所もありますが、やはり早朝がよいでしょう。
~10時までなら可能性大です。
- 場所
- 5号路
日当たりがいいので、早めに来ないと溶けてしまいます。 - もみじ台の北側巻き道
日影なので遅い時間でも見やすい場所。ただし、踏み込みに注意!
- 5号路
氷の花ができるしくみ
氷の花はシモバシラの根から吸い上げられた水分が枯れた茎からしみだし、冷たい外気に触れて凍っていくことで作られていきます。
水が凍らなければいけないので、気温が氷点下でなければいけません。
また、雨や雪が降っている日や風が強い日でも氷の花はできません。
シモバシラの花がおわり葉が落ちるとやがて残った茎も立ち枯れていきます。 地上部分の茎は枯れてしまいますが、地中の根の部分はまだ活動していて、保水能力をたもっています。 |
シモバシラのように茎が堅く導管(水の通り道)が崩れにくい種類では毛細管現象によって地中の水が上がってきます。 |
吸い上げられた水分は、枯れた茎の途中からしみ出て外気にふれて凍りつきます。 季節が進むと、茎はぼろぼろに裂け、土もかたく凍りついてしまうため、やがて「氷の花」はみられなくなります。 |
観察・撮影にあたって気をつけていただきたいこと
毎年、大勢の方が「氷の花」を楽しみにいらっしゃいます。
一つ一つ違った表情を見せる自然の芸術をカメラにおさめたいという人も多いはず。
でも、ちょっと待って下さい!
カメラを構えたあなたの足もとに、他の生き物たちがすんでいることを忘れないで。
写真を撮るときは、道をはずれて踏み込まないように気をつけて下さい。